仏教
仏教の教えは本当にありがたい。
この世の一切は空で万物はうつろっていくし私たちの知覚もまた相対的なものに過ぎない。
辛いことがあってもそれは相対的なものなのだ。
こうした教えに一体どれだけの人が救われただろう。
仏教の教えは本当に切ない。
上の話の裏返しで、美味しいお酒や大切な人とのやりとり、夜空を見上げて星が奇麗だったとき。仕事がうまくいってまた頑張ろう、と思う時。上手くいかなくて今度こそは、と思う時。
これらもまた相対的なものになってしまう。
本当にそれでいいのか私には解らない。
ありがたいと思うと同時にその冷徹さに慄然となる。
私は犀の角のようには歩めない。