はてな題詠「短歌の目」5月
今月もぎりぎりになったが詠みました。良い天気になってきており、それが内容に反映されている気がする。
1. うぐいす
うぐいすは それとは知らず 遅い春 蝦夷地の人に それを知らせる
2. 窓
春めいて陽長くなるを窓だけが教えてくれた多忙の日には
3. 並ぶ
順番に並んでいても認識の異なるせいで喧嘩が起こる
4. 水
水星に 衛星有らず 騙ったは コップ座31番星
5. 海
築港の海は深みを潜めおり、船の軋みで水面も見えず
6. かめ
外来のかめはそれ故殺されて冷凍庫から恨んで凍る
7. 発情
あやまって「姉」と寝ました発情をしてはならぬとただ手つないで
8. こい
「こいひる」と書く集落に 釣り人がいて 山並み続いて
9. 茜さす
茜さす真昼の寝床でごろ寝してサボった日の午後やわらかに過ぐ
10. 虹
甜菜の繁る畑に虹が立ち照る野辺歩き夕餉に帰る